亀井洋一郎 展
2009年9月1日(火)〜9月13日(日)
11:00am〜7:00pm
休 廊: 9/2(水),9(水)
■ 出品:ラティス レセプタクル シリーズ作品、小作品‥‥ 約20点
亀井洋一郎 展
2009年9月1日(火)〜9月13日(日)
11:00am〜7:00pm
休 廊: 9/2(水),9(水)
■ 出品:ラティス レセプタクル シリーズ作品、小作品‥‥ 約20点
プレスリリース
あーとらんどギャラリーでは、亀井洋一郎さんの陶芸の展覧会を開催致します。亀井さんは1974年に香川県に生まれ、現在大阪を拠点に活動しています。
亀井さんの作品は、2001年に開催された第39回朝日陶芸展のグランプリ受賞を伝える新聞記事で初めて知った。その受賞作品が「オブジェ」か、それとも「用のもの」か、外見からは判断がつかない。「Lattice receptacle」という作品タイトル(ラティス レセプタクル)からすれば「うつわ」である。しかし、磁土で作られたこの「白い構造物」が何故「うつわ」なのか、この疑問は解けなかった。
翌年気になっていた朝日陶芸展カタログを取り寄せ、改めて鮮明な作品写真を見た。添えられた「格子構造による器物的造形表現」という制作意図から、この青白磁のやきものが制作者の概念では確かに「うつわ」に他ならなかった。しかし、一般的な意味での「うつわ」ではないし、抽象的な意味での能力などの大きさを表す訳でも無さそうだ。果たして亀井さんの定義する「うつわ」とは何か、彼が発表している論文から引用してみる。
私が考える「うつわ」とは、「内」「外」を何らかの境界によって分けることで生まれる「内部の空間」、すなわち「中空性」にどのような「用」を供するかということが重要である。そのように「うつわ」を、物理的、精神的にかかわらず何らかのエネルギーを外部から「受容」し、内部の空間を介して再び外部に「放射」する存在と捉えたとき、それは器物としての役割や形態にかかわらず「うつわ」の概念を拡張するものとして、新たな造形性への「発想の起点」になり得るのではないだろうか。(註1)
亀井さんが導き出した「うつわ」の概念は、格子という意味のlattice(ラティス)と容器という意味のreceptacle(レセプタクル)を組合わせた彼自身の造語「Lattice receputacle」(格子構造の器物)に余すところなく結晶化されていた。
今回の展覧会では、新作を含む3点のラティス レセプタクル シリーズの大作を中心に、小作品を含めて10余点出品致します。古墳時代の「形象埴輪」が、くり貫かれた目や口から「たましい」を静かに抜き取った後の「たましいのうつわ」(註2)だと看破する亀井さん。彼の深い洞察力と卓越した造形感覚に裏付けられた作品に対して、皆様の率直なご批評をお願いしたいというのが作家のみならず主催者のお願いでもあります。是非ご高覧頂きますようご案内申し上げます。
註:
(1) 亀井洋一郎「光の受容器」18-19頁 平成17年度 京都市立芸術大学審査学位論文等(博士)
(2) 亀井洋一郎「光の受容器」16-17頁 平成17年度 京都市立芸術大学審査学位論文等(博士)
(文責:山下高志)