金明植展
~幸福に満ちた家~
あーとらんどギャラリーでは、2025年4月5日から27日まで、韓国を代表する現代アーティスト金明植(キム・ミョンシク)氏の個展「幸福に満ちた家」を開催いたします。本展では、多文化共生と平和への願いを込めた新作を中心に、油彩画22点を展示いたします。
展覧会概要
* 会期:2025年4月5日(土)~4月27日(日)
* 開廊時間:水曜日~日曜日 11:00~17:00(最終日は16:00まで)
* 休廊日:月曜日、火曜日
* 会場:あーとらんどギャラリー
イベント
* 4月5日(土)14:00~17:00 作家在廊
* 4月6日(日)15:00~ ささやかなオープニングパーティー(抹茶のお接待)
* 会場:半地下ギャラリー
* 4月6日(日)15:50~ 油絵のライブペインティング(約1時間)
* 会場:1Fギャラリー
多文化共生を描く、色彩豊かな芸術世界
金明植(キム・ミョンシク)は1949年ソウル生まれの現代アーティストです。ソウル中央大学芸術大学で学んだ後、ソウルとニューヨークを拠点に精力的な創作活動を展開してきました。
代表作である「イーストサイドストーリー」シリーズは、2004年から2005年のニューヨーク滞在中に誕生しました。この作品群は、ニューヨークで同年に5回の招待展示を実現するほどの反響を呼び、その後も香港や中国など各地で展示されました。2010年には「九州から北海道」と題した日本列島巡回展を開催し、丸亀あーとらんどギャラリーを皮切りに、大阪、神戸、東京、札幌と精力的に展開しました。
「イーストサイドストーリー」シリーズは、ニューヨークの多文化社会への深い洞察から生まれました。きっかけは2004年のある日、電車の車窓から見えた家々でした。数日前にソーホーのカフェで見かけた様々な人々の顔が、街並みの中の家々と重なって見えたのです。白い家、黒い家、黄色い家――それぞれが異なる人種を象徴するかのように映り、アトリエに着くなり、その印象を熱心に描き始めました。
多文化都市ニューヨークでは、異なる肌の色や言語を持つ人々が共に暮らす中で、時に葛藤や誤解も生じます。作品タイトルの「イーストサイド(East Side)」における「イースト(東)」は、日の出る方角として希望を象徴し、東西の調和と平和という普遍的なメッセージを込めています。
2015年に釜山東亜大学を定年退任後は、ソウル近郊の龍仁(ヨンイン)に拠点を移しました。都心にありながら田園風景が広がるこの地で、邑内から田んぼと畑を通って7〜8分歩いた低い山の麓にアトリエを構えています。四季折々の豊かな自然に囲まれた環境は、作品にも大きな影響を与えており、夏の緑や冬の雪景色など、強烈な原色を基調とした新たな表現を生み出しています。
今回の展覧会は、あーとらんどギャラリーでは2019年以来5年ぶり、5回目の開催となります。新作を中心とした油彩画22点を通じて、四季の移ろいを自由に行き来する新しい芸術世界をご覧いただけます。