原 博史 展
~ ノイズと混沌 ~

2026年 1月10日(土)〜  2月1日(日)

<1 階 企画展示室>
水曜~日曜 : 11:00 ~17:00
展覧会最終日: 11:00 ~16:00

休 廊 : 月曜、火曜

■ 作家在廊: 1月10日(土)、および 11日(日) 13:00~17:00 
■ アーティスト トーク: 1月11日(日) 14:00~
    「平面作品の可能性」をテーマにアーティスト トークを行います。
    お気軽にお越しください。

<メッセージ>
制作の根源に「生命(inochi)」を据え、煤が生む偶然のフォルムを削ぎ落としながら、自然のリズムに呼応するエネルギーを生み出す。無意識と意識が共鳴し合う中、2025 年には、絵の具という物質を媒介に、生命の生成構造をより多層的に描き出す新たな探究が始まった。

原 博史 展 
~ ノイズと混沌 ~

あーとらんどギャラリーでは、来春2026年1月10日から2月1日まで美術家・原 博史さんによる個展「ノイズと混沌」を開催いたします。

本展では、2015年から探究を続ける「炎と煤(すす)」による独自技法を深めた作品、そして2025年より新たな展開として色彩を加え、絵具の表現を通して「生命〈inochi〉」の構造を多層的に描き出す最新作をご紹介いたします。

展覧会概要

会期:2026年 1月10日(土)~ 2月1日(日)
会場:あーとらんどギャラリー 1階企画展示室
時間:水曜〜日曜 11:00~17:00(最終日は16:00まで)
休廊日:月曜・火曜

■ 作家在廊:
 1月10日(土)、11日(日)  13:00~17:00 

■ アーティスト トーク: 1月 11日(日)午後2時〜
「平面作品の可能性」をテーマにアーティスト トークを行います。
お気軽にお越しください。

■ 作家紹介
原 博史さんは、2015年より、墨の原料である油煙から立ちのぼる「煤」を直接、和紙やキャンバスに焼き付けて定着させる独自の技法を確立してきました。極微細な煤の粒子がつくり出す“深い黒”は、まるで炎の痕跡そのものが画面に封じ込められたような強度を帯びています。

2022年には創作の根源的テーマを「生命〈inochi〉」へと定め、無意識と意識、偶然と必然が交錯する表現として作品を深化。さらに2025年には、これまでの煤表現に色彩を加え、生命の多層構造をより描き出す新たな段階へと踏み出しました。

■ 作品と創作の特徴
原さんの制作は、まずエスキースによって構想が立ち上がるところから始まります。しかし、炎を画面に直接あてて煤を焼き付ける行為は、高い偶然性を持ち、当初のイメージを裏切る形象が現れることも珍しくありません。揺らぐ焔が生む予期せぬフォルムと、そこから黒を削ぎ落とすストロークが混ざり合うことで、自然界のリズムに呼応するようなエネルギーが画面の奥深くに宿ります。

制作の過程では、初期のイメージが消滅し、まったく新しい姿へ変容することもあれば、深化を経て再び表面に浮上する場合もあります。原さんはこの「混沌の迷宮」を潜り抜け、長い探究の先に新たな形態が立ち上がる瞬間を創造の核心と捉えています。

■ 本展の見どころ
本展「ノイズと混沌」では、煤の黒が持つ深い静寂と、そこから立ち上がる生命的フォルム、さらに新たな展開として絵具による色彩の響きで生命の息づかいを探る創造を辿っています。

原さんは芸術を「世界に微細な揺らぎをもたらすノイズ」と捉えていますが、まさにその言葉のとおり、作品は観る者の知覚に静かな振動をもたらし、人間と宇宙の関係へ思索を誘います。

画面の奥深くで交差する「偶然」と「必然」── その緊張の中で生まれる形象は、私たちに「生命〈inochi〉」の尊さ、 そして自然と日常の均衡を改めて問いかけるものとなるでしょう。

原 博史さんの深化を続ける創造世界をご紹介できることを光栄に思います。
皆さまのご来廊を心よりお待ちしております。